読書「人生にお金はいくら必要か」山崎元・岩城みずほ

証券会社の社員でありながらも、証券会社にとっては決して利益率が高いとはいえないインデックス投資を推奨する山崎元さんの書籍。

人生100年時代、定年70歳、年金崩壊、年金支給70歳開始、など逃げ切れる団塊世代と違って、就職氷河期のアラフォー世代にとっては「どうするのよ」と叫びたくなる気持ちに。

でも、こうやって不安を煽ることでビジネスになる輩がたくさんいるから話題になるのだろうと思いつつ、やっぱり不安はある。

いったいどのくらい用意すればいいのか、その人の収入や資産状況を踏まえた「基本公式」がある。

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対応の基本は3ステップ

何が必要なのかを知る、その基本手順は3つのステップ。

  1. 必要な貯蓄額(貯蓄率)の算出
  2. 収入と支出の把握とコントロール
  3. 貯蓄した金を運用する

目標設定、事実の把握、実施というサイクルを確立することが基本。

ステップ1.貯蓄率の算出手順

現在の収入、資産状況、住宅ローンや学費の有無、退職金、老後の過ごし方などによって個々人に必要な資金量は変わってくる。

どの家庭にも共通的に利用可能な「基本公式」が示されている。

その貯蓄率を決めるための基本パラメータとしては、

  • 老後の生活資金率:現役世代と比較してどの程度の費用で生活可能なのか
  • 平均手取り年収:額面ではなく手取り。若い人は40歳前後の先輩の年収で想定
  • 年金額:ねんきん定期便で確認する。将来的な数値目安としては平均手取り年収の30%。
  • 現在の資産額:銀行・証券会社の残高以外でも退職金や確定拠出年金の金額を加味する。

などがあり、これらを元に計算すると「必要貯蓄率」として毎年・毎月貯蓄しなければならない金額を算出できる。

この金額は単純貯蓄金額で、運用による利益は考慮されていない。

資産状況は毎年変わるため、定期的に見直すことで必要な金額の精度を上げることが可能

ステップ2.貯蓄体質への改善

必要な貯蓄率が出されたら、その目標値に向かって貯蓄できるよう、日常の収入と支出をコントロールする。

収入を簡単に増やすのは難しいので、基本は支出をコントロールすることになる。

まずは支出を3分類して予算額を設定する。

  • 生活費の支出
  • 自己投資の支出
  • 心を豊かにする支出

買い物や支払いの度に、どの分類に属するのか意識する。

日々の生活でレシートを必ず受け取って、毎晩寝る前に5分間で家計簿をつけて振り返る。

予算内で過ごすことができているのか、本当に必要な出費だったのかを考える。

意識の持ち方として「あたなはあなたの使ったお金でできている」

食べるもの、身につけるもの、付き合いなど、生活の質を決めるのはお金であり、「適切」にお金を使う間隔を身につけることが大切。

ステップ3.貯蓄できたお金を増やす

支出を見直して貯蓄できるようになったら、そのお金を増やす、いわゆる資産運用へ。

普通預金の金利を見ていると、預けるだけでは増えないし、一行1000万円以上は倒産時に保護されないという問題がある。

すべての資産を投資に回すのではなく、「無リスク資産」と「リスク資産」に分けて「リスク資産」を運用する。

無リスク資産とは

リスクゼロ、またはリスクが限りなくゼロに近く、ほぼ増えることもないが減ることがない資産と定義。

当面の生活費、将来的・定期的な出費は無リスク資産で取り扱う。

  • 銀行普通預金
  • 個人向け国債変動10年

銀行普通預金はペイオフがあるので、一行1,000万円以内にしておく。

個人向け国債変動10年は定期的に金利が見直される国債。直近2回分の利息を支払えば解約可能。

現在のゼロ金利政策下だと最低保証利率の0.05%となり、普通預金に比べると利率が良くなるのでオススメ。

リスク資産とは

元本割れする可能性を把握しつつリターンを目指す資産。

ハイリスクハイリターンの投機ではなく、過去の実績から年5%程度のリターンを目指す。

結論としては

  • 先進国株式インデックス(MSCIコクサイ)
  • 日本株式インデックス(TOPIX)

に貯蓄に回したお金を定期的に投資すればよい。

外国株:日本株=6:4

これはプロの資産運用でも採用している比率。

投資用の口座として、iDecoNISAをフル活用して運用益を非課税で受け取るようにする。

iDecoとNISA枠を使い切ったら普通の証券口座で購入する。

一億を超えるまではこの運用を続けておけばいい。

投資の敵は手数料と配当にかかる税金である。投資信託は配当を受け取らず自動再投資がよい。

まとめ

計画、現状把握、実行

漠然と3000万や1億円必要だと言われるよりも、自分の環境によって必要な貯蓄は異なり、それは基本公式を使うことで算出できるのがポイント。

この計算式を使って、自分がどの程度貯蓄したほうがいいのか、それを把握するだけでも意味がある。

と言いながら、実際、支出を減らして貯蓄に回す、硬い意志が必要である。さて、どうしたものか。

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