読書「騎士団長殺し(村上春樹)」

発売してからかなり経ちましたが、やっと「騎士団長殺し」を読了。村上春樹の作品は出れば読むけれど、発売日に買って読むほどではないので図書館でのんびり順番待ち。

「殺し」というタイトルからは村上春樹らしくない殺人ミステリかと思いきや、まったくそんなことなく、いつもの村上春樹でございました。

美大を出て結婚し、肖像画家として生計を立てる主人公。ある日、妻から離婚したいと告げられたことから家を出て一人車に乗って東北地方へ旅に。東京に戻ってからは美大時代の友人に頼まれ、高名な画家である友人父が暮らしていた家に住むことに。

ある日、屋根裏に残された未発表の絵を発見したことから人生が大きく動き出す。その絵のタイトルは「騎士団長殺し」。小説のタイトルは屋根裏部屋で見つかった絵のタイトル。

突然、絵から飛び出してきた小人が目の前に現れ、近所に住む大金持ちの免色さんは自分の娘かもしれない少女を遠くから観察するだけでは満足できず、主人公が肖像画を書くように仕向け、そこにさり気なく現れて接触する事を図る。

もう途中からは何がなんだか分からない、現実とも虚構とも取れない、というかどう考えても虚構の世界のストーリーが繰り返されていく。象徴的なのは主人公も免色さんも普通じゃない感のシーンがあること。そりゃ、遠隔地から妊娠させるし、絵画教室でナチュラルに普通に不倫もするさ。

小人に連れられて次元の狭間に飛び込んだまではいいけど、ここは一体なんなのさ。なにかのメタファーなのかもしれないけれど、ちょっと最後まで読んでても気づくことができなかった。

最後は少女を免色さんの家から無事に脱出させることに成功させてハッピーエンド、という話なのかもしれないけれど、まったく分からない。不思議な体験しましたよ、というだけならまだいいのだけれど、そこになにか意味が含まれていたのかと聞かれると、まったく読み取れなかった。

最初から最後まで、どこで盛り上げればいいのか分からない本だった。残念ながら私には書いている内容が高尚すぎて着いていくことが難しかったみたいである。

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