読書:「ひとりぼっち」こそが最強の生存戦略である(名越康文)〜自分を取り戻すソロタイムで充実した人生を〜

より充実した人生を送るには自分一人の時間(ソロタイム)が必要なのです。

現代の日本人は

「人間関係が人生のすべて」になることが、現代人特有の不幸を増やしている

といいます。

人類は共同幻想を作り共有することで発展してきました。このことはベストセラーであるサピエンス全史でも言及されている通りで、人はさまざまな「群れ」に属しています。

それは、日本という国家であり、働いている会社であり、家族であり、友人です。「群れ」に所属することで日々の活動を効率的に楽しいものにすることもありますが、同時に「群れ」に所属していることが不幸の源になっているのです。

「群れ」の中でいかに振る舞うか、「群れ」の中でいかに評価されたいか、「群れ」は何を要求しているのか。

そのことを中心に生きる、つまり「人間関係が人生のすべて」になると、それは他人のために生きる人生であり、価値観が自分ではなく他人中心になってしまうのです。他人のために生き、そのために神経をすり減らす人生なんて損でしかありません。

でも、かと言って「群れ」から離れてたった一人で生きていくのは非現実的です。

そこで推奨されているのが

自分一人の時間(ソロタイム)を取り戻すこと

です。これにより、人生をより充実したものにすることができるのです。

では、その具体的な実践方法ですが、難しいものではなく簡単にできてしまうものばかりです。

  1. 旅に出る
  2. 山に行く
  3. 掃除する

旅に出る。リフレッシュの基本ですが、できれば3泊程度、街や家から離れることで普段の自分を取り巻いている「群れ」から精神的にも肉体的にも離れることができます。

山に行く。誰もいない山を一人で歩いていると、聞こえてくるのは鳥や虫の声、そして緑に囲まれた木々です。何も目的なくぼーっと歩いているだけで普段の「群れ」から離れることができます。

掃除する。無駄なものを捨てる、という行為自体が「群れ」との繋がりのある情報を断ち切ります。また、掃除そのものに意識を集中することで雑念を払うことができます。

そして、ソロタイム上級編は瞑想

瞑想は人生に「これしかない」という道に出会うための唯一にして最短のルートであり、本当の知恵は自分自身の中に眠っている。そこにアクセスできるのが瞑想。

なお、午前中のコンディションが良い状態のときにこそソロタイムを。筆者は朝起きてから30分のストレッチと30分の瞑想を実施している。

サピエンス全史で書かれている共同幻想の話をベースにしながら、嫌われる勇気アドラー心理学に近い要素が含まれた一冊でした。

この手の本に書かれていることは最終的には似てきていて、「自分を取り戻す」、「午前中が大切」、「瞑想」という見慣れたキーワードが出てきていました。

ただ、瞑想はリラックスのためのツールではなく、瞑想することによって自分自身を変えるんだという強い意志を持って実施しないと無意味であると断言しています。おそらく、瞑想を推奨する本が多いことに関する警鐘なのかもしれません。

そして何より大切のは「毎日続けること」であると説きます。「1日10分で○○」みたいな本がベストセラーになっても実際に3ヶ月続けられる人はほとんどいない、人間は楽な方に向かっていく生き物であるという胸にグサッと刺さる一言が強烈でした。

山に行く、掃除する、はできそうですが毎朝瞑想がハードルが高そうです。