【読書】「六月の雪(乃南アサ)」台湾の歴史と女性の自立と

六月に降った雪が忘れられない。

常識的に考えて、日本より南国の台湾で六月に雪が降るわけがない。でも、祖母は確かに少女時代に見たと言っている。その景色を祖母にもう一度見せるため、30を過ぎても追いかけていた声優の夢が断たれた主人公が単身台湾へ向かう。

と言っても、事前に何の調査もしていないのでノーヒント。台湾での調査も父親がツテを辿って紹介してくれた人頼み。

何から何まで人任せ、でも自分の思う通りに進まないとイライラする、という典型的なダメ人間なので、読んでいてイライラする部分が多々ある。もちろん、台湾の歴史なんて知らないから、なぜ日本語を話せる人が多く、比較的親日国であるのかも知らない。

が、そんな主人公が少しずつ、色々な人と出会い、場所を訪問し、話を聞き、台湾の歴史と現状を知りながら、『六月の雪』の正体を探し続ける。

単なる謎解きではなく、台湾の歴史、その中でも貧民街での女性が置かれた立場、人の死などを経験して、主人公が成長していく物語でもあるのだ。

近づいたと思ったら遠ざかり、最後にたどり着いた雪の正体は、まったく予想できなかったけれど、とても美しい光景だった。

この本で描かれる台湾の日常や食事の風景は、少し前の商店街で食事をする日本に少し似ているような気もして、ぜひとも訪問して食べてみたいものばかりである。

日差しが強く南国のような風景で、少し日本的なところが残っていて、ご飯が美味しい国。いつか行ってみたい、そんな国である。

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